FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第216回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( △ )
    SBC TBS・日曜劇場「華麗なる一族」メインテーマ 及び 劇中効果音楽 [服部隆之]
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    NHK総合・大河ドラマ「風林火山」テーマ音楽 [千住明]
  3. 第 3 位 ( ▽ )
    倉木麻衣 “Season of love”
    abn テレ朝・木曜ミステリー「新・京都迷宮案内」主題歌
  4. 第 4 位 ( ★ )
    Kaiser Chiefs “Ruby”
    ♪ 巧みなリリック と ポップが融合した珍しいタイプのブリティッシュ・ロック佳曲。
  5. 第 5 位 ( ⇒ )
    abn テレ朝・ドラマ「相棒」劇中効果音楽(池頼広)
    ♪ 1位 4週、登場27週。

 私にとって、NHK大河ドラマ・テーマ音楽の最高傑作は何か? 振り返ると その作品は、視聴率が あまり良くありません(笑)。しかも この作品は、約 8ヵ月の変則放送でした。「花の乱」(1994年 4月 ~ 12月・全 37回 本放送)は、室町八代将軍 足利義政の正室・日野富子が巻き起こした、日本史上最悪とされる泥沼の内乱「応仁の乱」を中心に描いています。

 1991年放送の「太平記」が、鎌倉幕府末期から 南北朝時代までを描き、多くの大河ドラマは 戦国時代に集中しています。その中間になる純粋な室町時代を対象とした作品は、この「花の乱」が初めてでした。筋書きの流れ行く先に、誰でも理解出来得る歴史上の大転換点があると、やはり大河ドラマの人気は出ます。しかし「花の乱」には その大転換点が存在しません。

 名優達は ふんだんに配役されており、主役の日野富子が 三田佳子。足利義政 役に 歌舞伎界の最高名跡・市川團十郎。クレジット順序では この 2人が別格の序列です。他に 伊吹五郎:役所広司、森侍者(しんじょ):檀ふみ、日野重子:京マチ子、山名宗全:萬屋錦之介らが出演。ハイレベルな芝居を演じているのですが、本放送当時なかなか人気は出ませんでした。

 この「花の乱」で印象に残るエピソードと言えば、第33回「銀色の夢」です。前将軍・足利義政が、寒村の隠居屋敷の様な洛北の長谷山荘に移り、新寺院の竣工模型となる箱庭を視て、銀閣寺の着想を得るストーリーです。義政が乱世を忘れ銀閣寺の箱庭を見ながら 夢想するシーンに、俗世から遊離した現代のサブカル文化に通じるものを、私は感じてしまいました(笑)。

 この難解な「花の乱」を、私は 素晴らしい大河ドラマだと思っています。それは 三枝成彰が作・編曲した、総ての大河ドラマを通じての最高傑作となる「テーマ音楽」が存在するからです。静なるピアノソロから導入する繊細な旋律の調和 と 大胆な和音構成。そして完璧な転調から魂を揺り動かす劇的クライマックスまで。テーマ音楽の域を遥かに超える美しい作品です。

 素晴らしいタイトルバックと共に、完成された和声 と 調性は、3分間の「交響詩」と言っても過言ではありません。過去の大河ドラマは、CS放送への開放が進んでおり、遂に この「花の乱」も CSの時代劇専門チャンネルで放送開始となりました。機会がありましたら、この大河ドラマ・テーマ音楽の最高傑作 と タイトルバックを、ぜひ視聴して頂きたいと思っています。


ブログ開始は 2003年です。

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