第53回ランキング
- 第 1 位 ( △ )
NBS フジ・木曜劇場「白い巨塔」劇中効果音楽 [加古隆]
♪ オープニングは バロックの旋律にモード・ジャズを加えた様な独創的和声。 - 第 2 位 ( △ )
NBS フジ・バラエティ「トリビアの泉」テーマ音楽 及び 演出効果音楽 [堂島孝平] - 第 3 位 ( ▽ )
浜崎あゆみ “No way to say”
パナソニック テレビCMソング
♪ 1位 2週、登場 7週。 - 第 4 位 ( ☆ )
ABN テレ朝・月曜時代劇「八丁堀の七人」テーマ音楽 及び 劇中効果音楽 [栗山和樹] - 第 5 位 ( ★ )
平原綾香 “Jupiter”
♪ ホルスト「惑星」から「木星」。原曲を損なわないアレンジです。
正月休みに、またテレビ番組 録画テープの整理を再開しました。300本というのは 膨大な数です。もっときちんと整理をしておくべきでした。全てのテープにラベルを貼っておけば、だいぶ整理も楽になるのですが、きちんとラベルを貼ろうと思っていて放置したのが 100本以上あります(笑)。そのテープ整理のさなか、また見入ってしまった再生番組がありました。
NHK大阪(BK)制作による、明治 開明期の上方を舞台とした「なにわの源蔵事件帳」(1981年10月 ~ 1982年 4月・本放送)。味のある時代劇でした。旧幕時代同心から、引き続き新政府下の警察に勤める厚木 十等警部(加藤武)の元、旧幕時の岡っ引きで御用を預る 赤岩源蔵 役に 桂枝雀。全編 枝雀 師匠の笑いのエッセンスが、巧くちりばめられています。
脇は まずテレビ初出演の 藤山直美が 源蔵の娘役で登場。その夫が 小林稔侍。源蔵の手下・安は 安部潮。そして源蔵が思いを寄せるマドンナ役に 司葉子とBKらしい独特な配役です。さらにエピソードごとのゲストとして、大村崑・佐川満男・若き日の上沼恵美子。枝雀のおとうと弟子になる 桂朝丸(現・ざこば)そして枝雀の師匠である 桂米朝も 出演しています。
音楽は 田中克彦。明治維新を経て開化していく浪速の町と、変わらぬ上方の人情や機微が象徴されている様な、ゆったりとした テネシージャズ・バンド演奏で劇伴が構成されています。田中克彦は、当時BKを中心に沢山のNHKドラマの劇伴を書いていました。さらにショー番組の音楽も担当しており、テネシージャズ・バンド演奏は、そこから発想されていると思われます。
桂枝雀 師匠は、笑いを真面目に極めようとした天才落語家でした。1999年12月に NHK総合で放送された追悼番組のサブタイトルが「夢のような うつつのような」。そこで放送された枝雀 師匠の創作落語に「夢たまご」と題した噺がありました。夢と 現実との境がなくなり、時空が溶け合ってしまう不思議な噺です。中国の故事「一炊の夢」とは、少し違った展開でした。
落語は、結局「夢のような うつつのような」そんな処にあるのではないか? 枝雀 師匠の この言葉は、師匠が掴んだ真理なのかも知れません。枝雀 師匠は、赤岩源蔵になって、再生された画面から、テレビドラマという夢の世界で お元気でした。この「なにわの源蔵事件帳」は、全 23話中 9話の録画を発見しています。今回デジタル化して DVDに焼きました。
(追記) デジタル化したMPEGファイルは、リッピングしてmp4で管理しています。