FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第229回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    工藤静香「雨夜の月に」
    NBS 東海テレビ・ドラマ「麗わしき鬼」主題歌
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    Swing Out Sister “Secret Love”
    花王化粧品 テレビCMソング
  3. 第 3 位 ( △ )
    Linkin Park “What I’ve Done”
  4. 第 4 位 ( △ )
    NHK総合・大河ドラマ「風林火山」テーマ音楽 [千住明]
    ♪ 素晴らしいタイトルバックも浸透してきました。
  5. 第 5 位 ( ☆ )
    NHK総合・ドキュメンタリー番組「ドキュメントにっぽんの現場」テーマ音楽 及び 予告使用音楽 [番組担当音響スタッフ 独自制作]

 自らが目指したものが、自分の知らない世界で既に実現していた。この様な展開は あり得る事です。音楽専門放送局の理想とも言える「24時間ワンフォーマット編成」。米国では 広く普及していますが「24時間ワンフォーマット編成」を実現した最も古い放送局は、私が考えるに米国ではありません。それはソビエト社会主義共和国連邦、旧ソ連にあったのです。

 歴史は古く 1964年、ソ連共産党中央委員会 つまり 権力中枢である党中央の決定により、新しい音楽専門のラジオ局が誕生しました。共産主義の思想教育ガチガチな各地方別第1放送と異なり、新しく生まれた全連邦第2放送は「Mayak(マヤーク = 灯台放送局)」と呼ばれており、その放送内容は、共産主義国家の国営ラジオ放送と思えないほど斬新でした。

 30分ごとに流れる インターバルシグナル(放送局のテーマ音楽)は、ソロビヨフ・セドイ作曲の「モスクワ郊外の夕べ」。哀愁を帯びた名曲のイントロ 4小節がリフレインで流れます。「こちらはマヤークです。モスクワ時間 何時を お知らせします」とコールがあり 毎正時の時報の後、短いニュースが 5分間。そして 25分間 音楽がノンストップで放送されるのです。

 一切 共産主義的アナウンスが入りません。ロシア や 周辺民族の民謡、東欧諸国のヒットソング。そして 米国や西洋は もちろん日本の歌謡曲まで、全世界の音楽がノンカテゴリー・ノンジャンル・フルコーラスで放送されます。そして 25分間経過すると「モスクワ郊外の夕べ」が流れてニュース。その後 25分間ノンストップ音楽。この繰り返しを 24時間放送し続けます。

 モスクワ時間で出勤タイムは、華やかな曲が多く流れます。深夜の時間帯は、穏やかな曲が中心となります。まさしく「24時間ワンフォーマット編成」を共産主義国家の旧ソ連全土で放送し続けたのです。私は、1980年代当時、日本でも聴く事ができた「マヤーク」の短波中継から、ダークダックス と 西城秀樹の曲がオンエアーされたのを、この耳で聴いています。

 マヤークは、ソ連国民に親しまれた大変人気のある音楽ラジオ放送でした。シベリア鉄道の長距離列車内でも、座席備え付けのラジオから聴くことが出来ました。そして強制収容施設の拡声器でも、毎日マヤークは 流れていたそうです。短いニュースを合間に挟み音楽だけを 24時間。理想の音楽放送とも言えるマヤークは、現在でも ロシア連邦共和国内で放送され続けています。


ブログ開始は 2003年です。

Search

Mail-form


 ご愛読者(拍手)ボタンがあります。