FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第553回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    ダイドーブレンド オーケストラ編 テレビCM音楽 [ELIAS ARTS]
  2. 第 2 位 ( △ )
    BS Dlife・BBCワールドニュース テーマ音楽 [David Lowe]
    ♪ ニュースのテーマ音楽として、この調性は 類例がありません。
  3. 第 3 位 ( △ )
    ビリーバンバン「これが恋というなら」
    三和酒類 iichiko テレビCMソング
  4. 第 4 位 ( ▽ )
    LUHICA「手鎖の月」
    NHK総合・木曜時代劇「あさきゆめみし」主題歌
  5. 第 5 位 ( ⇒ )
    西野カナ「さよなら」
    NHK総合・ドラマ10「ガラスの家」主題歌

 私は、職業柄ですが、決算公告されるバランスシート(賃借対照表)を読み取る事が出来ます。FM長野(長野エフエム放送)は、公式サイトに電子決算公告をしていますが、今年の春に掲載された第26期の賃借対照表を読んで、私は大変驚きました。8億円あった資本金が 7億も減り、1億円だけになっています。突如として「減資(資本減少)」を決行したのです。

 減資(資本減少)とは、経営不振により企業の損失が続き、多額の赤字が累積した場合などに、その欠損を解消する目的で行われることが多いのです。ところがFM長野の場合、その様な多額の累積赤字は ありません。減資した 7億円は、総て資本準備金へ繰入られており、1万6000株ある発行済総株式数に変動なく、払い戻しをしない「無償減資」を行った事になります。

 従来の資本金 8億ですと、会社法 第2条 6号により、大会社の扱いを受け、同法 第328条 2項に基づき、投資家・債権者保護のため会計監査人設置義務など、大変厳しい規制があります。今回の減資は、経営体制の軽減化を図るため、大会社の扱いから外れたいとする理由からです。しかも この様な減資は、FM長野を始め全国のJFN加盟局で一斉に行われているのです。

 実際の資産・負債規模 そして組織や人員、さらに殆どの県域の単営ラジオ局が株式の公開をしていない現状から、会社法上の大会社扱いを受けるには、事務煩雑のデメリットばかり目立つと考えたのかも知れません。ですが こういった理由だけで、思いきった減資を決行してしまうのは、はっきり言って会社経営の奇策と、言い切ってしまっても過言ではありません。

 繰入をした資本準備金は、あくまで「剰余金」の科目であり差益扱いになるため、もし損失が累積増加すれば、自動的にその資本準備金が取り崩されていきます。但し 以前ブログにも書きましたが、今までのFM長野の決算公告によると、今回一気に 7億円増えた資本準備金とは、別に約 4億円もの利益準備金が存在し、損失の際の取り崩しも、まず利益準備金が優先されます。

 FMラジオ局は、放送施設の維持・更新に多額の費用を要します。現に 前述の利益準備金 約 4億は、放送設備強化積立金と定義されています。また外部資本の参入などラジオ局の再編が、比較的容易になる可能性も生じます。仮に新株が発行された場合、その新株の総額は間違いなく資本金に加わるからです。その場合は、従来からの株主 と 新株主とのウェイトも違ってきます。

 つまり道州制を視野に入れた放送網の抜本的見直しから、社員・パーソナリティや放送要員の人事に至るまで、減資が 転換点になる事は 否定できないのです。まあ愛聴しているラジオ局のバランスシートまで読み解いていく稀有なラジオリスナーなど、全国に何人いるか解りませんが(笑)法人会計の基本原理から見れば、今回の減資は、やはり奇策だと思わざるを得ません。


ブログ開始は 2003年です。

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