第334回ランキング
第 1 位 ( △ )
YUI“again”
SBC MBS・アニメ「鋼の錬金術師 ~ FULLMETAL ALCHEMIST」オープニング テーマ
♪ヴォーカルが和声になってドライブをこなしている。第 2 位 ( ▽ )
Linkin Park“New Divide”第 3 位 ( ⇒ )
CS ファミリー劇場・ドラマ「白昼の死角」劇中効果音楽 [市川秀男]第 4 位 ( ☆ )
NHK総合・NHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」テーマ音楽 [プロジェクトimage]第 5 位 ( ▽ )
NHK総合・大河ドラマ「天 地 人」テーマ音楽 [大島ミチル]
このブログの「週間選曲リスト」は、ラジオ・テレビ総てのオンエアー音楽を対象としています。歌手演奏者の国籍・思想・政治信条では、絶対差別せず美しい音楽を選曲します。小さな個人ブログですが このポリシーを守っています。
しかし「週間放送視聴日記」には 別のポリシーもあります。例え「週間選曲リスト」にリストインの対象となった放送番組でも、視聴して気付いた点があれば、躊躇わず批評していくスタンスです。
私は、今週 4位にテーマ音楽が再登場したNHKスぺシャル「JAPANデビュー」の放送内容について、少なからず疑義を感じています。
NHKスぺシャル「JAPANデビュー」には、私だけでなく多くの人々から批判が集まっており、その批判が 4月 5日 本放送された第1回「アジアの一等国」に集中しています。
ですが私は 5月 3日 本放送された第2回「天皇と憲法」にも看過出来ない疑義を感じました。
ドキュメンタリー自体に問題はないと思います。明治憲法(大日本帝国憲法)の制定過程を丹念に描いています。
特に第4条で定められた天皇の統治権総攬規定に関して、伊藤博文 枢密院議長と山田顕義 司法大臣の枢密院質疑応答は、明治憲法の核心をつく描写でした。
ところが ドキュメンタリーに挿入された評論家・立花隆 氏を始めとするインタビューは、余りにも唐突な内容だったのです。
立花隆 氏が美濃部達吉 東大教授の「天皇機関説」について うすら笑い を浮かべながら、勝った負けたと延々論じている映像は必要だったのでしょうか?
御厨貴 東京大学先端科学技術研究センター教授の「天皇と憲法について放置せず今後どうするか考えないといけない」などと言ったドキュメンタリーの帰結から逸脱した私論を、番組のラストで放送した意図は なんだったのでしょうか?
番組編集に偏向があったと指摘を受けても弁護出来ない内容です。なぜ山室信一 京大教授を加えた あの3人のコメントを挿入したのでしょうか? 全く理解に苦しみます。
現行の日本国憲法が 大日本帝国憲法の全面改正の形を取っており、帝国憲法 第73条の改正手続を経て公布施行されている事は、法制史を勉強してみれば容易に理解できます。
その事実から見ても、明治憲法と変わらず第1章(第1条)に まず天皇に関する条規があるのが進歩的ではないかの様な立花 氏の私論まで放送するのは、あまりにも恣意的です。
番組に対する広範な批判の高まりを制作サイドは意識したのか 6月28日 放送された第4回「軍事同盟 国家の戦略」は 特段強い偏向を感じさせる内容ではありませんでした。
しかし 第2回「天皇と憲法」は、できるだけ多くの角度から論点を明らかにせず、専門的な標準ではない主張のみを選択しています。
国論を煽る番組を制作する姿勢は、放送法や日本放送協会 国内番組基準に抵触している可能性があります。「JAPANデビュー」第2回「天皇と憲法」は、公共放送たるNHKが放送すべき番組ではないと考えざるを得ません。