FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第457回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    NHK BSプレミアム・BS時代劇「塚原ト伝」テーマ音楽 [川井憲次]
  2. 第 2 位 ( ⇒ )
    初音「紡ぎ ~ あまねく想い」
    abn テレ朝・木曜ミステリー「科捜研の女」主題歌
  3. 第 3 位 ( ⇒ )
    abn テレ朝・木曜ミステリー「科捜研の女」劇中効果音楽 [川井憲次]
  4. 第 4 位 ( △ )
    都竹宏樹「青いバス」
    NHK総合・紀行番組「のんびり ゆったり 路線バスの旅」テーマソング
  5. 第 5 位 ( ★ )
    Red Hot Chili Peppers “Monarchy of Roses”
    日産自動車 テレビCMソング
    ♪ 冒頭から不協和音を演じる様なアレンジが聴き取れますが、正統なポップへの解放感は絶妙です。

 ブータンのワンチュク 国王夫妻が、国賓として 20日まで来日されていました。鎖国時代から農業振興で日本と交流があり、昭和天皇崩御の時に 国全体が喪に服したほど、ブータン王国は 世界有数の親日国です。そして国民総生産(GNP)に代表される経済指標ではなく、国民総幸福量(GNH)という独自の指標で国力を見ようという考え方を提唱している国でもあります。

 国民総幸福量(GNH)の上位5ヵ国は、1位・デンマーク、2位・スイス、3位・オーストリア、4位・アイスランド、5位・バハマ となっており、比較的国土や人口が小規模で高福祉を実現している国が上位を占めています。この国民総幸福量(GNH)は、心理的幸福や健康・教育・文化など 9つの構成要素に基づき、国民全体の感情や満足度の度合いを数値化しています。

 ちなみに国民総生産(GNP)の上位 5ヵ国は、1位・アメリカ、2位・中国、3位・日本、4位・ドイツ、5位・フランスです。このGNP上位国の国民総幸福量(GNH)を見てみると、アメリカ 23位、中国 82位、日本 90位、ドイツ 35位、フランス 62位と、だいぶ下位へいってしまいます。国民総生産 と 国民総幸福量は、概して一致しないのです。

 私は、行政書士資格を有しているせいか、知り合いから諸事相談される事が多くあります。今までの人生経験において、圧倒的に相談する量より、相談される量が多い統計になっています(笑)。しかし相談と言っても、だいたい相談者のほうが、ある程度内心で結論を出しているのです(笑)。その結論のチェックをするため、相談してくる例が ほとんどです。

 しかし、皆が「結論のチェックです」とは 決して言いません。ですから相談は 芝居がかってきます(笑)。自ら結論が出ているのだから、実践すれば良いだろうと思うのですが、相談者の 8割以上は 実践できません。自分で出した結論というのは、願望と表裏で無理があるものなのです。また芝居がかった再相談が始まり、結局 相談から救われない結果になってしまいます。

 こんなエピソードがあります。私が小学生の頃、父は 多角経営をしており 鰻を出す小さな料亭も営んでいた事がありました。料亭なのに隣では 雑貨を売る店も開いており、実に不思議な感じの料亭でした(笑)。ある日 若いサラリーマンが、その雑貨屋で 1枚の板チョコを買っていきました。その日から毎週末になると、その若いサラリーマンは、板チョコを買っていくのです。

 実に無口な方で、たった一人で淡々と、毎週板チョコを買っていきます。それを見ていた父は 言うのです。「必ず このサラリーマンは、座敷に上がって鰻を食べる様になる」。初めは その意味が解りませんでした。ところが その板チョコ サラリーマンは、だんだんグレードアップしていくのです。板チョコにチーズがつき、缶ビールがつき、ここまで約 1年かかりました。

 そして遂に個室座敷に上がりました。ところが注文は ビールだけです(笑)。週末やってくるサラリーマンは、さらに1年かけて、とうとう鰻重会食を注文しました。ここまで通うと、料亭では有名人です(笑)。たった一人の客ですが、毎週予約の個室使用に なんと 2割引の厚遇で、父は このサラリーマンへ、いつも最高の鰻を出すように板場に伝えてありました。

 そのサラリーマンは、それから ほぼ毎週通ってきました。そして 2年ほど経ち無口なサラリーマンは「鰻 大変美味しかったです。来週本社へ異動になります。」と告げてきたのです。父は、その日の代金を無料にし、たくさんのお土産も持たせました。私は この板チョコ サラリーマンさんが忘れられません。そして この人の記憶が、私の幸福量の物差しになっています。

 この若いサラリーマンは、通勤路の途中の雑貨屋が隣にある妙な料亭に面白味を感じ、決して経済的に無理をせず、仕事の成果など自分しか解らない小目標の達成度で、少しずつグレードアップしていったのだと思います。子供じみた事かも知れませんが、小目標の先で毎週食べた鰻重 と ビールの味に、本当の幸福のひとかけら が存在している様な気がします。


ブログ開始は 2003年です。

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