FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第489回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( △ )
    NHK総合・大河ドラマ「平清盛」テーマ音楽 [吉松隆]
  2. 第 2 位 ( ▽ )
    NHK BS1・ドキュメンタリー番組「アスリートの魂」テーマ音楽 [林ゆうき]
  3. 第 3 位 ( △ )
    Linkin Park “Burn It Down
  4. 第 4 位 ( ▽ )
    菅原紗由理「いつの日も」
    NBS フジ・単発特別番組枠「金曜プレステージ」エンディング テーマ
    ♪ 1位 3週、登場 9週。
  5. 第 5 位 ( ★ )
    おぼたけし「傷だらけの栄光」
    CS ファミリー劇場・アニメ「あしたのジョー2」主題歌
    ♪ 和音構成でブルージーな旋律をカバーする完成度の高いアニソン。

 このブログの週間選曲リストでは、過去何度か報道番組のテーマ音楽がリストインしています。週間放送視聴日記でも、ニュース番組冒頭の音楽効果について何度か書いてきました。NHKニュース番組の歴史や、NHK臨時ニュースのチャイムに関する週間放送視聴日記については、現在でも大変多くの方にアーカイブして頂いています。本当に ありがとう ございます。

 世界のテレビ放送の中で、最も優れたニュース番組のテーマ音楽を送り出してきたのは、英国の公共放送 BBCです。私がNHK BSを視始めた 1990年頃に、初聴したBBCニュースのテーマ音楽は、鳥肌か立つほど素晴らしいものでした。当時のBBCニュースは、僅か数十秒間のテーマ音楽を、BBC交響楽団がフル オーケストレーションで演奏していました。

 早朝放送されていた“Breakfast News”のテーマ音楽は、そのフル オーケストレーションが、壮大なタイトルバックと 実にマッチしていました。重大ニュースの日は、最新映像をタイトルバックに取り入れ、特に1991年の湾岸戦争や ソ連邦崩壊時のオープニングは、タイトルバックが まさに歴史の断片を切り取った交響詩的作品にまで昇華していました。

 お昼の“One O′clock News”のテーマ音楽が流れるタイトルバックは、スタジオ生映像を見事にミックスさせる演出もありました。白 と 青 そして影の黒が織りなす色彩美の中へ、鮮やかに現れるニューススタジオのライヴ映像は 息を飲むほど美しかったのです。この様な美的センスに溢れたニュース番組のオープニングを、私は この時に初めて視ました。

 夕方の“Six O′clock News”は、第2次 世界大戦のラジオ時代の頃から 脈々と続いているBBCの基幹ニュースです。BBC RADIO 4では、現在も 伝統を守り放送を続けています。そのテレビバージョンのタイトルバック映像進行は、テーマ音楽の和音構成と 完璧なまでに一致させており、ニュースのオープニング音楽効果は、抜群のものがありました。

 そして夜9時の“Nine O′clock News”のテーマ音楽には、一体何事が起こったのかと思わせる(笑)強烈な打楽器による和音効果がみられ、送信塔から まるで落雷の様に(笑)電波が発信されるイメージのタイトルバックと合致させています。本来ニュース番組の冒頭は、視聴者に注目を喚起をする意味合いもあり、まさしく王道を行くテーマ音楽でした。

 今でも私は、1990年代前半当時のBBCニュースのテーマ音楽群は、世界に冠たるニューステーマ音楽の最高傑作だと信じています。YouTubeには、当時のBBCニュース番組のタイトルバックが沢山アップされており、その動画のコメントを読むと、イギリス本国を始め全世界の人々から、いかにBBCニュース番組のテーマ音楽が愛されているのか解ります

 David Loweが制作した現在の全ニュース番組共通のテーマ音楽は、カウントダウンと呼ばれ、秒音の刻みを和音化して、ストリングスで音楽的旋律を加えています。非常な緻密さで制作されており、百万回のリピートにも聴感を飽きさせない構成ですが、やはりBBC交響楽団のシンフォニックなテーマ音楽に比べると、音楽学的にも少々物足りなさを感じます。

 BBCのニュース番組テーマ音楽は、少しずつ旋律 と 和音構成が経年変化していきました。同時にBBCの組織自体も変節しています。まもなくロンドン夏季五輪が開幕し、中継映像を制作する国際放送センターは、BBCが地元局としてリードします。どの様な音楽効果をオリンピック放送のアクセントとして加えるのか否か、密やかに注目をし、楽しみにもしています。


ブログ開始は 2003年です。

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