第959回ランキング
- 第 1 位 ( ⇒ )
NHK BSプレミアム・プレミアムドラマ「白い濁流」劇中効果音楽 [信澤宣明] - 第 2 位 ( △ )
NHK BSプレミアム・紀行番組「よみがえる新日本紀行」テーマ音楽 [富田勲] - 第 3 位 ( ▽ )
黄緑色社会 “LITMUS”
abn テレ朝・木曜ドラマ「緊急取調室 season4」主題歌 - 第 4 位 ( ★ )
NHK BSプレミアム・外国テレビドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」テーマ音楽 [Patrick Gowers]
♪ ベーカー街の情景が浮かんでくる様な、ヴァイオリンだけで旋律の機微を表現した佳曲。 - 第 5 位 ( ★ )
Rina Sawayama “Enter Sandman”
♪ メタリカ原曲よりキレの良さを感じさせるヘヴィメタル佳曲。
COVID-19は、一時期の感染爆発から、新規感染者数が収束へと向かっています。それでも 19都道府県に拡大した緊急事態宣言は、月末まで継続の方向です。大打撃のイベント業界は、行政指導を聞かずに、酒類販売をして興行を強行するなど、新しい生活様式を営利目的で破壊する暴挙も散見されます。これでは、パンデミック自体が収束するはずもありません。
同じ様にコロナ禍で苦境に立っているのは、小規模なラジオ放送業界である「コミュニティFM」です。ラジオ放送局でありながら主催イベントの収益に依存する体質もあって、まだコロナ禍以前の段階でさえ、4割が赤字経営に苦しんていました。そこにイベントの中止や、スポンサー離脱という追い打ちで、赤字経営のコミュニティFM局が一気に増加しているのです。
実は 全国のコミュニティFM局で、2021年 3月決算期で、どの程度赤字経営の比率が高まっているのか? よく判っていません。これは、会社法 第440条1項で義務化している決算公告を行っていないコミュニティFM局が、多く存在しているからです。この点に コンプライアンスの基礎もできていない、コミュニティFM局の甘い経営体質が露見しています。
私は、以前から総務省のコミュニティFM局免許方針に、疑問を持っています。地域に密着した公器たる小規模ラジオ放送局を目指すならば、まずサービスエリア内の市町村から、一定の出資を受ける事を免許の条件とすべきです。市町村の出資なくして、安定経営などあり得ないのに、総務省は、まるでアマチュア無線の様に、コミュニティFM局の免許を出しまくっています。
また殆どの局が、緊急災害情報の提供を第一義として掲げていますが、24時間放送を実施していても、深夜に宿直を置き、スタッフを在局させているコミュニティFM局など皆無です。また深夜の大災害発生事に、スタッフを招集する訓練を行っている局すら殆どありません。そしてこれらをカバーする防災行政無線との連動放送を行っている局は、まだ僅少なのです。
スマホが普及している昨今、防災行政無線の意義すら薄れているのに、その連動放送にコミュニティFM局の将来を見いだせるのか? 甚だ疑問です。ここまでネットが社会に浸透してしまっては、災害情報を含めた地域の第1次情報を、ネットからでなくコミュニティFM局から得ようとする住民が、どの程度存在するのでしょうか? そしてコストに見合っているのでしょうか?
また最近では 減少しつつあるリスナー参加番組での、心地良いコミュニケーション関係を、コミュニティFMまで下ろして求めるリスナーもいますが、同程度のコミュニケーションを、コミュニティFMに求めると、読まれる人は貴方だけ(笑)。まずそんな事をするリスナーは、局でひとりだけとなり、余程の厚顔でない限り、妙な疎外感に気づいて、気持ちが冷めてしまいます。
コミュニティFM局のシステムが制度化したのは 1992年で、まだインターネット草創期でした。そしてコロナ禍に見舞われ、社会から真の必要性が求められるか否かで、企業が淘汰される時代が襲来しました。私は、ラジオメディアが生き残る道が、アプリ聴取も含めて広域放送しかないと考えています。コミュニティFM局の未来は、多難で安閑として いられないのです。