FM長野・NHK-FM リスナーである ラジオネーム:チャート★ドランカーの個人ブログです。
私の 週間選曲リスト と 週間放送視聴日記 を 公開・保存しています。

第430回ランキング

   
  1. 第 1 位 ( ⇒ )
    NHK総合・ドラマ10「マドンナ・ヴェルデ」劇中効果音楽 [村松崇継]
  2. 第 2 位 ( △ )
    NHK総合・連続テレビ小説「おひさま」テーマ音楽 及び 劇中効果音楽 [渡辺俊幸]
  3. 第 3 位 ( ▽ )
    ヤドランカ「誰かがサズを弾いていた」
    NHK総合・ミニ音楽番組「みんなのうた」4 ~ 5月 オンエアー曲
    ♪ 1位 3週、登場 7週。
  4. 第 4 位 ( ☆ )
    MISIA「記憶」
    abn テレ朝・ドラマ「遺留捜査」主題歌
  5. 第 5 位 ( ⇒ )
    NHK総合・大河ドラマ「江 ~ 姫たちの戦国」劇中効果音楽 [吉俣良]

 連なる山々のため ここ信州では、聴けるラジオ放送が限られています。FM長野 と SBCラジオ。この 2局は、全県がサービスエリアです。NHKは、AMがラジオ第1放送ラジオ第2放送NHK-FM放送となります。実は もう 1局、長野県をサービスエリアに含むラジオ局があります。全国を対象に短波放送している「ラジオNIKKEI」(ラジオ日経)です。

 旧称は、NSB日本短波放送(ラジオたんぱ)。第1放送 と 第2放送 2波あります。民間の短波放送局は、世界的にみても稀有な存在です。亡き父は、大昔 プロ野球のナイター中継を聴きたいために、短波ラジオを所有していた事がありました。中波ラジオ局が当たり前の様に放送しているプロ野球・ナイター中継の先駆けは、NSB日本短波放送だったのです。

 そんな草創期を経た後は、NSB日本短波放送(ラジオたんぱ)の番組編成が、平日朝から夕方にかけての東京証券取引所・大阪証券取引所 株式市況実況、土日昼間の中央競馬実況、そして平日夜の医学情報番組や大学受験講座へ特化していきました。現在も放送を続けている、ラジオNIKKEIの医療従事者向け医学情報番組は、日本で最も聴取者層を限定したラジオ放送です。

 例えば 1957年(昭和32年)から脈々と放送が続いている「ドクターサロン」という番組は、医師免許を有する現役ドクターだけをリスナー対象としています。「臨床医の皆様。キョーリン製薬がお招きするドクターサロンにどうぞ。」という敬意のこもった独特のオープニングから始まるこの番組では、司会として出演する医科大教授を、サロンドクターと称しています。

 ゲストで出演する権威ある医科大教授は、サロンのお客様として登場。リスナーである医師の質問に、専門的用語をふんだんに使って答えていきます。とにかく医師免許を有するお医者さんが疑問に思う事に、医学の権威が答えるのです。これ以上ないほどのハイレベルな医学情報番組です。対象外の私が聴いてみると、お医者さんは 意外に疑問が多いのだなと思ってしまいます。

 実に地味と思われがちな短波放送ですが、長い歴史の中で脚光を浴びた時代もありました。それは 大橋照子 アナウンサー在籍の頃です。大橋照子 アナは、日本短波放送の社員アナウンサーでしたが、実に魅力的な独特の美声の持ち主でした。私は、大橋 アナが担当した お昼の気象通報を聴いた事もあるのですが、未だに忘れられないくらい素晴らしい放送でした。

 その大橋 アナが、平日の株式市況の後 生放送で担当した「ヤロウどもメロウどもOh!」は、全国から学生リスナーが殺到し、折からのBCLブームもあって空前の短波放送人気となりました。私の記憶違いでなければ、最盛期に首都圏ラジオ聴取率において、LFニッポン放送を抜いた事もあると思います。但し「その他のラジオ局」扱いで記録されましたが(笑)。

 今では 短波放送を聴く人も減り、ラジオNIKKEIへ社名が代わった頃は、送信機更新の予算が確保できないという存否に係わる非常に厳しい経営状況だったそうです。最近では その施設も どうにか更新されましたが、経費削減をする目的もあり、平日の放送開始は 朝 7時30分。放送終了が午前 0時頃と、日本で最も放送時間が短いラジオ局になっています。

 ラジオNIKKEI社員である競馬実況アナウンサーには、個性的な方が多く在籍しています。その競馬実況アナによるフリートークが展開する「アナライズド」は、なかなか面白い番組です。また こういった中央競馬実況中継もありました。2月 3日(日曜)の小倉競馬は、降雪のため 4レース以降中止。この様な場合「続行競馬」として、翌月曜に開催延期となります。

 第4レースからという変則的な「続行競馬」を、ラジオNIKKEIは 第2放送で急遽中継しました。それも福岡県 小倉市で開催される競馬なのに、進行は東京の本社スタジオからと、変則的な 6時間通しの生放送でした。そこでMCの小林雅巳 アナと 渡辺和昭 アナが、月曜に競馬中継を聴いている、コアなリスナーからのメールを紹介しながら中継を進行したのです。

 以前ブログで、旧態然な競馬実況中継を批判した事もあったのですが、この競馬中継は 大変面白かったです。競馬中継は かくあるべきではないかと思いました。そのラジオNIKKEIは、今年 東日本大震災直後に、競馬中継でネットの関係があったRFCラジオ福島の震災特別報道番組を そのまま全国放送し、短波特性から全世界に被災地の現状を伝えています。

 また このブログで紹介した事がある、RBC琉球放送の沖縄民謡リクエスト番組「民謡で今日拝なびら」(みんようで ちゅう うがなびら)を、この 4月から連日全国へ中継放送するなど、大胆なチャレンジもしています。サイマル放送“radiko”では、全国放送免許を有するラジオNIKKEIが、第1放送が対象地域全てに搭載 つまり 全国で聴ける様になってきました。

 東日本大震災でラジオの役割が見直されたとは言え、ラジオ放送は 今、厳しい時代を迎えています。ラジオNIKKEIへは、ひと昔前から その寒波が押し寄せてきましたが、インターネット展開に 早くから取り組んでおり、生き残りの道を懸命に模索していました。短波放送であるラジオNIKKEIの苦労は、これから中波やFM局のヒントになるかも知れません。


(追記) 2012年 4月 2日から、IPサイマル放送“radiko”で ラジオ NIKKEI(第1放送)の全国配信が正式にスタート。7月27日から ラジオNIKKEI 第2放送の全国配信もスタートしました。


ブログ開始は 2003年です。

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